乳がんヨガ指導者養成&患者さまへのヨガ環境整備

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乳がんヨガ最新情報

日本乳癌学会が発行している
「患者さんのための乳がん診療ガイドライン」が2016年より3年ぶりに改訂されました。

患者さんが納得して治療を受けるには、標準治療や治療方法について正しく理解したうえで医師と相談し自身に合った治療を選択することが重要です。

本書では、「原因と予防について」「乳がん検診と診断の進め方」「乳がんと診断されたら」「初期治療を受けるにあたって」「初期治療の後の診察と検査」「再発転移の治療について」「薬物療法について」「療養上の諸問題について」「若年者の乳がん・男性乳癌について」が章ごとに構成されており、章から更に細かく分類され全64項目にわたりQ&A方式で解説されています。
乳がんの患者さんやそのご家族が乳がんの知識を正しく知るために分かりやすくまとめてありますので最適な治療を選択していくうえでとても参考になり信憑性の高い1冊です。

ガイドラインの中で一番知りたいところではないかと思われる『食生活・生活習慣・持病と乳がん発症リスクについて』を一部ご紹介します。

===以下、本書より抜粋===

近年、日本で乳がんが増加しているのは、食生活や生活習慣の変化が大きな原因ではないかと考えられています。世界がん研究基金(WCRF)と米国がん研究機構(AICR)の『食物、栄養、身体活動とがん予防:世界的展望』という報告書と日本での研究結果をもとに食生活に関しては、肥満、アルコール、大豆イソフラボン、サプリメント、乳製品と乳がんの発症のリスクとの関連を、生活習慣と持病に関しては、喫煙、運動、ストレス、糖尿病と乳がん発症リスクとの関連についての回答を簡単に上げてみました。

1) 肥満は乳がん発症リスクと関連はあるか。
閉経後の女性では肥満が乳がん発症リスクを高めることは確実であり閉経前でも肥満が乳がん発症リスクを高める可能性はある。

2) アルコール飲料の摂取は乳がん発症リスクを高めるか。
1日に1杯程度のアルコール飲料の摂取(日本酒なら1合、ビールなら中ジョッキ1杯(500ml)ワインならグラス2杯(200ml)はリスク因子にはならない報告もあるが飲む量が増えるほど乳がん発症リスクが高まるのは確実である。

3) 大豆食品やイソフラボンの摂取は乳がん発症リスクと関連はあるか。
大豆食品やイソフラボンの摂取で乳がん発症リスクが低くなる可能性がある。しかいサプリメントでは証明されておらず安全性も証明されていない。

4) 乳がん予防のために健康食品やサプリメントを摂取することは勧められるか。
がん予防の観点からはサプリメントを摂取することは勧められない。1部サプリメントでは乳がん発症リスクを高める可能性も指摘されている。

5) 乳製品の摂取は乳がん発症リスクを高めるか。
乳製品の摂取により乳がん発症リスクはむしろ低くなる可能性がある。低脂肪乳を摂取している人や閉経前の人ではより低い傾向、脂肪を多く含む乳製品の摂取では高くなるとの報告もある。

6) 喫煙は乳がん発症リスクを高めるか。
喫煙により乳がん発症リスクはほぼ確実に高くなる。受動喫煙も高くなる可能性がある。

7) 運動によって乳がん発症リスクは低下するか。
閉経後の女性では、定期的に運動を行うことによって乳がん発症リスクが低くなることはほぼ確実である。

8) ストレスや性格は乳がん発症リスクと関連はあるか。
ストレスが乳がん発症リスクをたかめるかどうかは結論が出ていない。一方ではストレスを経験した女性はストレスを経験していない女性に比べて約2倍乳がん発症リスクが高くなったとの報告もある。性格と乳がん発症リスクとの間には関連はない。

9) 糖尿病は乳がん発症リスクと関連はあるか。
糖尿病の人は、糖尿病ではない人に比べて乳がん発症リスクが高いことはほぼ確実である。

詳しい説明は、ガイドラインに書かれていますのでご興味のある方は是非お手にとってみてください。

文責:髙橋かおる(BCY運営メンバー)

2019年08月25日 | 臨床情報など,関連情報

札幌から、がんの方のためのヨガクラスレポートと、登録インストラクター達の活動をお伝えいたします。

2011年から『YOGA for Cancer~がんの方のためのヨガ~』の活動をしています。
◎毎週火曜日午後「治療中の方のためのヨガクラス」
◎毎週木曜日午前「治療後、体力をつけたい方のためのヨガクラス」
◎第1第3日曜午後「乳がんの方のためのヨガクラス」
を行っています。

「がんの方のためのヨガ」「乳がんヨガ」を一般的なヨガクラスとクラス分けをすることに、付加価値と覚悟、時に疑問を持ち続けながら、いつもクラスの在り方を考えています。

そして、その答えはいつでも、生徒さん(患者さん)が教えてくださいます。
「運動したいと思っていたけれど、何をして良いかわからなかった」
「髪の毛を気にせずに動ける場所があって良かった」
「無理せず、出来るところまででいい!というヨガに救われる」
「家から外に出るきっかけになり、元気をもらえる」
「同じ病気の仲間が一緒で、情報交換もでき、励まされる」
「がんであることに自然体で居られる」・・・

私たち講師の役割は、「教える」のではなく、「共にそこに居て、想いを共有し、ヨガを通して居場所を作ること」だと思いながらクラスをさせていただいています。

クラス風景をご紹介いたします。

【治療中の方のためのヨガクラス】
治療中の方のヨガクラス
私自身が、抗がん剤治療中、治療後まだ体力が無い時、「このまま自分は一体どうなっていってしまうのだろう・・・」と不安でいっぱいだったことから、心の安定や癒しを持てる場を作りたいと思い開催しています。
少人数なため、おひとりずつの体調やお気持ちを聞き、それに合わせたセミパーソナル的なクラスとなります。
後半は、リストラティブヨガで深くリラクゼーションしていただき、その後は茶話会で、少しお菓子もいただきながら、その日その時、話を聞いてもらい、聞かせてもらう・・・という優しい時間を過ごします。

【治療後、体力をつけたい方のためのヨガクラス】
体力をつけたい方のヨガクラス
「治療中の方のためのクラス」を卒業し、こちらのクラスに来られる方や、術後数年経過していてもリンパ浮腫などの後遺症があり、一般的なヨガクラスやスポーツクラブへ通いづらい方が多数ご参加くださっています。
こちらは、お仕事や社会復帰したい方、すでにしている方対象のため、筋力向上をはかると共に、心身のバランスを整え、ヨガのポーズも少しずつ楽しんでいます。
出来ることが増えることで、生活の中での自信につながっているようです。

セミナー
また、病院から離れることで情報が少なくなるため、専門家をお呼びしセミナーも行っています。
写真は「最新のリンパ浮腫について知ろう!」と理学療法士でもあり、リンパ浮腫の研究を北海道で牽引されている佐藤先生の講座の様子です。

外ヨガ
たまにはスタジオの外へ飛び出し、みんなで登山&外ヨガなどお楽しみも共有しています。

このクラスはみなさんがお互い励まし合い、何かあると情報を交換し、共感し合い、みなさんご自身が「場」を作り上げてくださっています。

【乳がんの方のためのヨガクラス】
乳がんの方のヨガクラス
乳がん患者さんは、働きながら治療される方も多く、日曜日の他、金曜夜にも乳がん患者さんでも参加できるクラスを開催しています。
同じ乳がんでも、手術や治療のプロセス、乳房再建の状況なども多種多様です。
乳がん患者さんにとって身体だけでなく、心のケアとなるよう、リハビリとしての要素はありながらも、目には見えない心と心のコミュニケーションをするような気持ちでそこに居ます。
患者さん同士も家族や友人に言えないこともこの場でシェアしてスッキリされているご様子です。

室蘭での活動紹介記事
そして、昨年2018年~北海道でも乳がんヨガ養成講座がはじまり、登録インストラクターによる「乳がんヨガクラス」が各地でスタートしています。
先日、室蘭の登録インストラクター高橋道恵先生の「乳がんヨガクラス」が地元の新聞に掲載されました。

WithYou北海道
また、2019年8月31日(土)WithYou北海道にて、「乳がんヨガ」をお伝えする機会をいただいており、BCY乳がんヨガ養成講座の修了生と共に少しでも患者さんのお役に立てるよう想いを込めて準備しています。
◎withYou北海道 : http://withyou-hokkaido.com/

ぜひ、一緒にヨガを通して、分かち合いませんか?

そして、ぜひ、一緒にヨガを伝えてみませんか?
北海道は広いです!たくさんのヨガ友の輪が広がりますように・・・

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◎関連サイト
【札幌】 YOGA for Cancer 8ROOM : http://8room.info/
【登別】 BCY登録インストラクター高橋道恵 : https://gzsams.wixsite.com/hrim

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文責:清水八恵(BCY運営メンバー)

2019年07月15日 | 活動報告

今年の乳癌学会が、東京・新宿で行われます。
医療者でなくても「患者・家族」として学会に参加することができ(参加費10,000円)
日進月歩の乳がん医療、最新の情報を学ぶ機会です。

詳細は以下のホームページをご覧ください。
http://www.congre.co.jp/jbcs2019/

【日程】2019年7月11日(木)~13日(土)
【会場】
◎京王プラザホテル
東京都新宿区西新宿2丁目2−1
https://www.keioplaza.co.jp/

◎新宿NSビル
東京都新宿区西新宿2丁目4−1
http://www.shinjuku-ns.co.jp

■患者さん向けプログラム(どなたでも参加OK)
http://www.congre.co.jp/jbcs2019/html/patient/patient.html
【日時】2019年7月13日(土)9:00~17:30
【会場】新宿NSビル

 

2019年06月24日 | 講演情報など
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