徳島県で活動されている、坂本 恵先生の「患者教室での乳がんヨガレッスンを経験し、感じたこと」のレッスンレポートのご紹介です。
2023年6月5日、徳島大学病院にて乳がん患者さんを対象にした患者教室が開かれ、プログラムの中に30分間の乳がんヨガを組み込んでいただきました。
乳腺外科の先生のお話、乳がん看護認定看護師さんのお話に続いて…というながれで進行され、乳がんヨガの時間は、皆で円になり椅子に座った状態で行いました。
私は、様々な年代や治療経過の方が参加されることを考慮し、まずは目を閉じて自分の呼吸を意識する時間から始め、腹式呼吸を行い、首まわり肩まわり、手首のほぐしなど、緊張してかたまりやすい部分をほぐす時間を長めにとりました。
また、下半身の強化と体力アップのために、短縮して簡単にした太陽礼拝も取り入れました。
全体的な感想としては、参加された皆さんの表情が、患者教室が始まった最初の頃(少しかたい、緊張している)と、乳がんヨガと語らいの時間が終わったあと(柔らかく、笑顔が多い)とで全く違っていたことが印象的でした。
新型コロナの影響で、なかなか思うように人と会えなかったり外出できなかったりして、どうしても一人で抱え込んでふさぎ込みやすい状況が長かったですが、やはり自分以外の誰かに会い、語らい、無理のない範囲で体を動かす…。そんな、「場所づくり」がとても大切なことだと改めて感じました。
現代のヨガは、フィットネスや美と健康…のイメージが強いですが、決して若くて健康な人だけのものではありません。
私は、乳がんヨガをとおして、がん患者さんが「自分らしい」生き方を見つけたり、前向きに治療に取り組めるように、微力ながらサポートしていきたいと思っています。
そして一人でも多くの方の笑顔のために、今後も寄り添う気持ちを忘れずに、活動を続けていきたいと思います。
BCY乳がんヨガインストラクター 坂本 恵