乳がんヨガ指導者養成&患者さまへのヨガ環境整備

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乳がんヨガ最新情報

体験談:心に効くヨガ

お名前:ウィリアムズ仁美さん

「ついに来た・・・。」 私が自分で胸のしこりを発見した時に、心臓が凍りつきそうになりながら、まず最初に思ったこ とです。家族や親類に乳がん経験者がいるわけではないのですが、なぜだか自分はいつか乳がん になるのではという思いがいつも頭のどこかにあり、30代半ばから毎年検診を受けていました。 この日も自宅でテレビを見ながら何気なく自分の胸を触診していたその時、右の乳房にある小さ く硬いしこりが指に触れました。翌日すぐに病院に行きました。
検査の結果が出るまでの数日間は永遠に感じられ、「きっと乳がんに違いない・・・」という思 いと「いや、絶対に違う!」という思いが頭の中をグルグルし続け、本当に落ち着きませんでし た。そして検査結果を聞きに行った私に先生がおっしゃった言葉は「残念ながら・・・乳がんで した。」暗い闇にどんっ!と突き落とされたかのように感じたあの時の絶望感は、今でもはっき りと覚えています。
乳がんと診断されたその当時はたまたま私生活でも転機が訪れており、生活自体が大きく変わろ うとしている、そんな時でした。でも、とにかく治療が人生においての最重要課題となった以 上、私生活での計画や予定されていたものごとは全てストップ。「乳がん」という病気と向き合う 生活が始まったのです。
でも「がん」という言葉の響きが気持ちをぐいぐいとネガティブな方へ導いて行き、恐怖と混乱 で頭も心もいっぱいになってしまうのです。手術・治療をする病院も決めなければいけないし、 病気そのものについても勉強しなくてはならない、そして迷惑や心配をかけることになる周囲の 人へも知らせなければ、と、やるべきことが目の前に山積みだったのですがなかなか手につきま せん。ぶつけどころのない怒りや、してもしょうがない後悔の念などが体中にうずまき、ストレス の塊となりつつありました。
そんな時、私の助けになってくれたのはヨガでした。数年前からヨガはやっていましたが、乳が んと診断されてからはヨガをする気もなくし、しばらくお休みしていました。入院前のある時ふ と思い立って、久しぶりにヨガをしました。そうするとそれまでの混乱ぶりはどこへやら、なんだ か頭も体もすっきりとして落ち着いた自分に気がつきました。自分でもその変化は本当に不思議 だったのですが、それからは入院の当日まで毎日自宅でヨガをして過ごしました。入院中は持参 したヨガ関連の本を読み、心を落ち着かせました。退院後は、病院で指導された術後のリハビリ 体操に少しづつヨガ的な動きを加えてみたりして自宅で実践。だんだんと体が手術前の状態に 戻っていくのが楽しくもあり、またヨガをすることで自分の生命力のようなものがよみがえって くるような感じをおぼえました。
この体験以降、ヨガは私の生活の一部になりました。身体的な恩恵はもちろんのこと、ヨガから 精神的な落ち着きを得られることの素晴らしさを実感したからです。将来的な再発の恐怖もぬぐ いさることはできませんが、ヨガを続けて心身共に自分を強く持っていれば大丈夫、そんな気が しています。そして同じように乳がんを経験された方々にヨガの素晴らしさを知っていただき、少 しでも心と体を軽くするためのお手伝いをさせていただけたらと、そう願っています。

(注)本記事はBCYの前身であるルナワークスの乳がんヨガHP当時のものとなります。
2012年08月22日 | 体験者の声
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